言いたくはないが、最近年を取ったと思うことがあります。
もう10年以上前に亡くなった父親の事を思いだします。
開業医だった父は診療が終わって毎晩日本酒を2合飲むのが日課でお酒が
入ると戦争中の話が出てきます。
当時の満州でのことや、日本に帰ってきた時の事など
当時はまたかと思った話しばかりでした。
そして、父が元気だった頃の話を最近聞くことが多くなりました。
もう20年くらい前の話なのに、あの時診てもらったんだよなんて
覚えていてくれる方がいる父親が羨ましく思います。
働き方改革もあって現在の開業医の先生のように、時間になったら受付終了
なんてことはなく18時までなのに患者さんはそのあとも見えて、結局診療が
終わるのは20時過ぎなんて日がよくありました。
深夜の往診へもよく出かけていました。
脳梗塞を患ってから寝たきりになっていく中で、自分の症状を理解する中で
現実をどうやって受け止めていたんだろうと思うのです。
亡くなった日も、まさか今日がその日だとは思わず、いつものように
救急車へ乗せ病院へ行きました。
亡くなる数時間前に撮影した写真を当時は、いつもと変わらないと感じて
いましたが、ある意味覚悟した表情だったのかなと今になって思います。
みなさんはご両親とどれだけお話ししていますか。
こんな新型コロナ感染症でなかなか会えないかもしれませんがもし機会が
持てるなら、いろんなお話しをしてくれるといいなと思います。
それが、持続可能な世界のヒントになると思います。